スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

冬山登山 これから始める人へ・・・

本ブログの趣旨とは関係ありません。

また、私自身は冬山登山は経験ありません。

2000m級の山に登ったことも、中学生の時に一回だけ。

ですが、遭難救助に尽力する方々に、多少なりとも繋がりのある立場として、無視できない、少しでも多くの人に知ってもらいたい事があります。

啓蒙する立場ではないかもしれませんが、「これから冬山登山を」と考えている方、一人でも多くの方の目に留まる事を願い、僭越を承知で書きたいと思います。

先日、某県某所で遭難者があり、家族から捜索願が出されたのですが、その後、遭難者とその家族が、捜索費用の請求に断固応じない構えを見せているそうです。


『遭難者は自力で下山した』
『自分達は年金生活者だ』
『それなのに捜索費用が高すぎる』

と言うのが理由のようです。


この論理のおかしさに、腹が立つやら、呆れるやらしているのですが・・・

一つ一つ考えてみて下さい。


『遭難者は自力で下山した』

例え、自力で下山しても、安否が確認されるまでの間、数時間にわたり、ヘリが飛び、救助隊の召集があり、物資が用意され、出動しているのです。

その費用をなんと考えているのでしょう?


『自分達は年金生活者だ』

年金生活者だから、自分達から望んで危険を冒し、冬山に登り遭難しても、捜索費用は他人が払うべきだと言うのでしょうか。
行政が負担しろ?
行政に使われるお金は税金です。
それを理解して言っているのでしょうか。


『捜索費用が高すぎる』

結局、一番言いたいのはこれだと思います。

この場合の高いは、『=ぼったくりだ!』なのでしょう。

ですが、少し、ヘリコプターをチャーターした場合の費用を調べたり、遭難するほどの悪天候の中、救助に向かう人たちへの日当を考えれば、本当に『高い!』と言えるのでしょうか?


※ 捜索費用は、安くても百万前後、捜索が何日にも及べば、一千万を超える事もあります。
 ただ、例え、一千万を超えた場合でも、公共の人員、機器を使用した分は請求されないので、請求されるのは、民間の救助隊への日当、民間のヘリ等にかかる費用です。
ですから、請求額が200万を超える事はあまりないそうです。


ちょっと、自分のホームグラウンド(?へ話しを持ってきたいと思います。

ホームセンター等で見かける、1束400~500円の楢薪。

あれ、高いと思いますか?

私は高いと思います。
ですが、「ぼったくり」とは思いません。
高いが正当な価格だなと。

薪作りをしている人ならば肯けるのではないでしょうか。

例え、原木をただで入手しても、運び、玉切りにし、棚に積み、最低1年は乾燥状態に気を配り、最後にはタガ詰する。

この工程の苦労を知っていれば、1束400~500円と言うのは「売ってやってもいい」と考える最低ラインに近いのではないでしょうか?
(私なら、楢薪をこんな安値で売る気は絶対ありませんが)

しかし、薪割りを知らない人は「たかが雑木を細かくしたものが、なんでそんな値段?!」なのでしょう。

掛かる費用を知らない、苦労を知らない、想像する事もできない人が、「ぼったくりだ!」と思うのではないでしょうか。


山岳救助に民間人が出動した場合、日当は安くて2万、高ければ5万~。

これも、苦労しらずに、「ぼったくりだ!!」と言っている気がします。

しかし、よくよく考えれば、遭難者はその苦労を知っているはずです。

「あなた遭難しましたよね?自力で下りて来たと仰いますが、その時の苦労、もう一回やれと言われたら、いくらならやりますか?」
もう一度、無事に山を下りられる保証はありません。

「2万以下でやる」と答えるでしょうか?


民間で遭難救助に出動する人達は、地元の山を熟知し、登山経験も豊富な人達です。
遭難者が出るような天候で、山に登ることは絶対にしません。
その人たちに、「遭難者を探しに、悪天候の中、山に登ってください」と言うのが捜索願を出すと言う事です。
(遭難対策協議会の隊員でも、公務員にはこの日当は払われません。別に行政より手当てはあるのですが、危険に見合う額ではありません。)

また、それと同等か、それ以上の危険を冒して飛ぶのが救助ヘリコプターです。
「悪天候だったら飛びません」と言っているヘリのチャーターが、1時間当たり、安くて30万、平均40万~というところ。
機体の整備、維持費、航空燃料の高さを良く考えてほしいものです。

しかも、遭難救助の場合、吹雪の中、ベテラン中のベテランが危険を冒して、ぎりぎりの低高度を飛ぶのです。
同乗者は、山に詳しい救助隊。
激しい揺れに吐き気を抑えながら、斜面に必死に目を凝らす。
ひとつ操縦を間違えば、一瞬でも気を抜けば、墜落すると言う危険の中での行動です。


これらの費用を合算したら、5万、10万では済まない事が想像できないものでしょうか?

地元、南アルプスの遭難対策協議会隊長は、ことある事に、「救助費用は、まず200万以上はかかると思っていてほしい」と訴えているそうです。

では、「200万円なんて払えない奴は山に登るな!と言いたいのか?!」、そうでもあり、そうではありません。

『200万は用意できない。でも山に登りたい』
と言うのであれば・・・

保険に入れば良いのです。
捜索費用を保証した山岳保険があるのですから、それに入れば良いのです。

ですから、「払えないなら登るな」と言うならば、

『山岳保険の掛け金が払えない、惜しいと言う人は山に登ってはいけません』

と言う事になります。


今回のケースで、支払いを渋っている人は、当然保険に加入していませんでした。
山に登る資格が、端から無い人だったのです。


なぜ?

掛け金が惜しかったから?

そもそも保険があることを知らなかったから?

他の理由は考えにくいですね。
どちらにしても、全く同情の余地は無いと思います。

どんな趣味であれ、趣味として楽しむのであれば、費用を自分で払うのは当たり前です。
冬山登山は、
『山岳保険の掛け金も費用として当然考えるべきもの』です。

また、「知らなかった」などと言うのは言語道断。
少し、冬山登山について調べれば、危険性、遭難救助の費用、山岳保険に行き当たらないわけがありません。
危険を冒すのに、事前の下調べが足りなかったことは、自分以外のいったい誰の責任だと言うのでしょうか?


この件は、遭難者と家族を相手取った訴訟となる可能性があるそうです。
個人的には、ぜひ、裁判となり、全国的に大々的に報じられることを願っています。

たぶん、訴訟となっても、そこまで大きく報じられることはないのでしょうが、できる限り多くの人の目に止まることを願います。

『無謀な登山を行わない』
『万が一の遭難に備え、山岳保険に加入する』

この、
『当たり前の、当たり前過ぎて今さら言うのかと思われるが、当たり前と思っていない人があまりに多い現実』
が少しでも改善することを願って止みません。



最後に、
万が一、百万が一、現在、支払いを渋っている当事者の方がこの拙文を目にされていましたら・・・

どうか、ご自分の行いをようく省みてください。

『山岳保険に入る』と言う、あらゆる場所で、大勢の方が口を酸っぱくして言ってらっしゃる事をなぜ無視したのですか?
『わずかなお金がもったいなかった』
『私が危険に遭うはずが無いと思った』
そう考えるなら、あなたは冬山に登るべきではなかった。

『そんなもの知らなかった』と仰るなら、明らかに、あなたは冬山に登る知識も経験も無い、即ち、「冬山に登る資格の無い」方です。

そのあなたの為に、救助ヘリが危険を冒して飛び、隊員は仕事を放り出し駆けつけ、登りたくもない時に危険な山に登ったのです。

考えてみてください。
あなたの安否がわかるまでの間、ヘリのパイロットや隊員の家族が、どんな気持ちで過ごしたかを。
「どうか無事で帰ってきますように・・・」

親、子、兄弟の知識と経験を信頼していても、そう願わずにいられなかったことが想像できないでしょうか。

あなたの行いが、どれだけの人に危険を冒させ、どれだけの家族に不安を与えたか。

その上にあなたは、捜索にかかった費用まで、「ぼったくりだ!」と支払いを拒否されるのですか?

もし、冬山に登るのが、あなたのような人ばかりであれば、遭難救助体勢は成り立ちません。

あなたは、あなた以外の、きちんと費用を払う方や、冬山に登ることもない方の税金の上にあぐらをかき、
地元の山を愛しているから、危険を承知で救助に出動される方に、
『年金生活者からそんな高額の金を盗む気か!ぼったくりめ!』
と罵っているのです。


事情を知っている人間には、そう見えるのだと言うことをよくよく考えてください。

コメント

年金生活者は登山する義務はありません
登山しないと年金が
もらえないこともありません
個人の自由で
年金を利用して登っているですから

そして捜索費用が高い?
高くないです
あなたの命の値段とどっちが高い
そして捜索はあなたの身内が
希望してしているのですから

個人の自由で登っているのだから
ちゃんと責任を取らなくては
捜索に出る人も命がけ!!
それぐらい貰っても当たり前

遭難が多い山は
エベレストみたいに登山料を
高く取ればいいのに

自分のレベルを考えて登って欲しいですね

まさにその通りですね。
テレビのニュース等でこの類の遭難を良く見かけます。それらの方の多くは、中高年の方が多いようにも思えます。やはり、登るならそれなりの準備をしてやってもらいたいものです。
その地域の人の税金をも使って捜査をしているのだから。

登山料というのも一つの案かもしれないですね。また、登山口や、入山書(違ったかな)を書くところで、保険の加入を義務づけれるようなシステムができれば良いのかもとも思います。

「どうして自分のレベル」が解らないんだ。」
捜索隊のことを思うと
「死にたければ死ね、人に迷惑を掛けるな。」
そんな感じですね
捜索隊の方の活躍はとても尊敬に値するものですね。

>northin さん

今は、『のど元過ぎれば熱さ忘れる』ってのは、こう言う事を言うんだな~
っと、変に感心すらしています。
安否がわからない状況、生きて山を下りられないかもしれないと感じている時、お金なんか惜しくなかったと思うのですが・・・


>おやじ さん

遭難救助に関わる方が、山岳保険を勧めるのは、
遭難者とその家族(時に遺族)に負担をかけたくないとの思いだけなのですが、そんな気持ちも、無視されがちです。
やはり、義務化が一番だとは思うのですけれど・・・


>外道s さん

私の知っている遭難対策協議会の方の救助時のエピソードは、とても面白いですよ。
事が遭難救助だけに、笑っては不謹慎なのですが、笑いにでもしてしまわなければやりきれない事が多い、と言うのが正味のとこなのだと思います。

地元の山への愛情と誇り、ただそれだけで、危険を承知で救助に向かう姿勢には、本当に頭が下がります。

尊敬

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー) URL

プロフィール

gerpike

Author:gerpike
長野県南部(伊那市)在住。

仕事はITあれこれ。

2006年11月に新居完成、と同時に薪ストーブ生活スタート!

カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
最近の記事
月別アーカイブ
リンク
薪ストーブ関連だったり、そうでなかったり、巡回させていただいているリンク集
このブログをリンクに追加する
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

FC2カウンター
RSSフィード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。